映画『マローボーン家の掟』公式サイト

4.12(金)新宿バルト9他全国ロードショー
マローボーン家の4兄弟が守る〝掟に隠された謎〟が打ち破られた時あなたは衝撃の結末を目撃する!

TICKETS

Powered by 映画ランド

予告篇再生

マローボーン家5つの掟『1』成人になるまでは屋敷を離れてはならない

イントロダクション

美しい楽園で死体とともに暮らす
若き4人兄妹

純粋無垢な彼らが守る
“掟”が打ち破られたとき、

屋敷に隠された恐ろしい秘密と
邪悪な何かが動き出す

ハリウッドのメガヒット・シリーズ通算第5作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のメガホンを執り、2018年洋画興収成績ベストワンに輝いた日本を始め、世界各国で大ヒットさせたJ・A・バヨナ監督。若くしてスペインを代表するフィルムメーカーとして名を馳せ、今や最も注目される才能のひとりとなった彼が、初めて製作総指揮を務めた作品が『マローボーン家の掟』である。

バヨナがこのプロジェクトに並々ならぬ情熱を注いだことには大きな理由がある。彼の出世作となった『永遠のこどもたち』『インポッシブル』の脚本を手がけた盟友、セルヒオ・G・サンチェスの監督デビュー作だからだ。「脚本を読み終えたとき、本作が驚くほど素晴らしい映画になることはわかっていた」と語るバヨナは、サンチェスの新たな挑戦を全面的にサポートし、あらゆる製作過程においてクリエイティブな助言を惜しまなかったという。そしてバヨナの予感は見事に的中し、このうえなく魅惑的なシチュエーションの中に想像を絶する謎、恐怖、衝撃が渦巻くスパニッシュ・スリラーがここに誕生した。

海沿いの森の中にひっそりとたたずむ大きな屋敷。そこに暮らすマローボーン家の4人兄妹は、不思議な“掟”に従いながら、世間の目を逃れるように生きていた。忌まわしい過去を振りきり、この屋敷で再出発を図る彼らの願いは、自由で幸せな人生をつかむこと。しかし心優しい母親が病死し、凶悪殺人鬼である父親を殺害したことをきっかけに、4人の希望に満ちた日々はもろくも崩れ出す。彼らが住む屋根裏部屋から響いてくる不気味な物音、鏡の中にうごめく怪しい影。いったいこの屋敷には、いかなる秘密が隠されているのか。やがて平穏を保つための“掟”が次々と破られ、心身共に追いつめられた長男ジャックが、最愛の妹と弟たちを守るために下した決断とは……。

スペインの類い希な才能と
米英の新世代俳優の

濃密なコラボレーションによって完成した
想像を絶する謎と衝撃に満ちた
サスペンス・スリラー

サンチェス監督が自身のオリジナル脚本を映画化した本作は、閉ざされた美しい楽園に生きる4人兄妹の日常が、屋敷内に潜む邪悪な何かによって崩壊させられていく様を映し出す。4人は「僕たちはひとつ」と誓い合った固い絆で結ばれているが、彼らが住む屋敷には父親の死体が放置され、なぜか家じゅうの鏡にはシーツがかけられている。そんな観る者の好奇心を刺激するシチュエーションをいっそう謎めかせているのが、兄妹が身を守るための“5つの掟”だ。「成人になるまでは屋敷を離れてはならない」「鏡を覗いてはならない」「屋根裏部屋に近づいてはならない」「血で汚された箱に触れてはならない」「“何か”に見つかったら砦に避難しなくてはならない」。屋敷に立ちこめる不穏な気配やこの世ならぬ怪現象に脅える兄妹は、これらの掟に背いてしまった瞬間、さらなる極限の恐怖に見舞われていくのだ。

心理的なスリルをかき立ててやまない繊細なビジュアル、全編至るところに謎と伏線をちりばめた巧妙なストーリーテリング。そのひとときも目の離せない濃密な映像世界は、やがて最大の衝撃が炸裂するクライマックスへと突き進んでいく。すべての秘密が解き明かされるそのシークエンスには、あらゆる観客の想像力を超えた“恐ろしくも切ない”真実が待ち受けている。純真な子供たちが大人への成長過程で直面する過酷な試練、すなわちイニシエーションという普遍的なテーマを、残酷童話の趣もある一級のサスペンス・スリラーに仕上げたサンチェス監督とバヨナのコラボレーションに驚嘆せずにいられない。

撮影監督のシャビ・ヒメネス、音楽のフェルナンド・ベラスケスといったスペイン映画界の敏腕スタッフが結集した本作は、イギリスとアメリカの新世代スターたちのアンサンブルも見逃せない。『サンシャイン/歌声が響く街』『はじまりへの旅』のジョージ・マッケイ、『ニンフォマニアックVol.2』『サスペリア』のミア・ゴス、TVシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のチャーリー・ヒートン、新たな名子役の出現を確信させるマシュー・スタッグが、マローボーン家の4人兄妹をみずみずしく体現。そして『スプリット』『ミスター・ガラス』のアニャ・テイラー=ジョイが、ただひとり兄妹と心を通わせる重要なキャラクターを好演している。

マローボーン家5つの掟『2』鏡を覗いてはならない

ストーリー

1960年代末のアメリカ・メイン州。緑豊かな片田舎にひっそりとたたずむ古めかしい母がかつて住んでいた屋敷に、母の姓マローボーンと苗字を変え4人兄妹が引っ越してきた。責任感の強い長男ジャック(ジョージ・マッケイ)、家族思いの長女ジェーン(ミア・ゴス)、頭に血がのぼりやすい次男ビリー(チャーリー・ヒートン)、まだ幼くて天真爛漫な末っ子サム(マシュー・スタッグ)。祖国イギリスでの悲惨な過去を捨てて彼らは、この人里離れた屋敷で新しい人生を踏み出そうとしていた。しかしその矢先、心優しい母親ローズ(ニコラ・ハリソン)が病に倒れ、この世を去ってしまう。「皆を守ってね。どんなときも」。ローズの遺言を胸に刻んだジャックは妹と弟たちに呼びかけ、「誰も絶対に僕たちを引き裂けない。僕らはひとつだ」と固く誓い合う。 すると間もなく、突然の銃声によって兄妹は恐怖のどん底に突き落とされる。イギリスで悪名を轟かせた凶悪殺人鬼の父親(トム・フィッシャー)が脱獄し、執念深く彼らを追ってきたのだ。ジェーンの絶叫を耳にしたジャックは、血も涙もない父親に敢然と立ち向かっていくのだった……。

6ヵ月後。ジャックが父親を殺害したことで、4兄妹は静かな日常を取り戻していた。それでもジャックの内心は穏やかでない。どこからともなく響いてくる不気味な物音、天井ににじみ出す異様な黒い染み。兄妹以外の誰かが徘徊しているような気配が漂うこの屋敷は、明らかに何かがおかしい。臆病なサムは暗がりや鏡に"オバケ"が現れるのではないかと、いつもビクビクしている。それは死んだ父親の呪いのせいなのか、それとも屋敷そのものに忌まわしい秘密が隠されているのか。不安げな妹や弟たちを案じたジャックは、母の死後に生まれた「成人になるまでは屋敷を離れてはならない」「鏡を覗いてはならない」「屋根裏部屋に近づいてはならない」「血で汚された箱に触れてはならない」「"何か"に見つかったら砦に避難しなくてはならない」という5つの"掟"を厳守するよう言い聞かせていた。 妹弟の親代わりを務めるプレッシャーに押しつぶされそうなジャックの心のよりどころは、地元の美しく聡明な女性アリー(アニャ・テイラー=ジョイ)の存在だ。ある日、街の図書館に務めるアリーのもとを訪ねたジャックだが、そこで弁護士のポーター(カイル・ソラー)から思いがけないことを告げられる。彼らが屋敷を正式に相続するために、母親ローズの署名と手数料200ドルが必要だというのだ。母親が死亡した事実を隠し、生活資金も残りわずかのジャックは動揺を隠せない。そして妹弟と相談した結果、ジェーンが母親の筆跡を真似て書類にサインし、父親が犯罪で稼いだ"箱"の中の大金に手をつけ、急場をしのぐことにする。しかし、それは「血で汚された箱に触れてはならない」という自分たちの掟に背く行為だった。
初めて掟を破ったその直後から、兄妹は次々と悪夢のような事態に見舞われていく。母親の部屋にこっそり入ったサムが、誤って鏡を覗いてしまい、得体の知れない影を目撃。掃除中に奇妙な音を聞いたジェーンは、天井裏に潜んでいた正体不明の何かの手に触れられ戦慄する。さらに、煙突から屋根裏部屋に忍び込んだビリーだが、屋根裏に潜む何かに襲われて重傷を負ってしまう。 果たしてマローボーン家の屋敷に潜む"何か"とは?
そしてジャックを容赦なく苛んできた本当の恐怖の正体とは……。

[ATTENTION]この先の文章には物語の核心、ネタバレの全容を記述しておりますので、映画鑑賞後にご覧くださいませ!

ここからネタバレ

『マローボーンの掟』のクライマックスには、それまで観客が認識していた世界観を根底から覆すどんでん返しが待ち受ける。
マローボーン家の4人兄妹と唯一交流がある人物であるアリーは、ジャックの日記を通して想像を絶する“衝撃の真実”を知ることになるのだ。

6ヵ月前に何があったのか?

映画の序盤、ジャック、ジェーン、ビリー、サムの4人兄妹は、母親ローズの死という悲劇を乗り越え、力を合わせて生きていくことを誓い合う。しかしその矢先、一発の銃声が彼らの運命を暗転させる。いち早く2階の窓から外を確認したジェーンが目の当たりにしたのは、ライフルを携えたひとりの男の姿。ジェーンが「ジャック!」と叫んで助けを求めたところで画面は暗転し、『Marrowbone』というタイトルのテロップが表示されたのち、映画は“6ヵ月後”へと時制がジャンプする。いったい何が省略されたのか。ここに本作の最大の秘密が隠されている。

ライフルの男の正体はマローボーン家の父親だった。母国イギリスで13人もの命を奪った凶悪強盗犯である父親は、警察に捕まりながらも脱獄し、執念深くジャックらを追いかけてアメリカに渡ってきたのだ。妹と弟たちを屋根裏部屋に避難させたジャックは、大金が入った“箱”を手渡すことで父親を追い払おうとするが、ひどい暴行を受けて崖下に転落してしまう。やがて意識を取り戻したジャックは屋根裏部屋に駆けつけるが、すでに妹と弟たちは無情にも父親に殺されていた。このとき屋根裏部屋の入り口には鍵がかかっており、父親は煙突から侵入したため、内部に閉じ込められる格好になっていた。

あらゆる苦楽を共にしてきた最愛の妹と弟たちを守れず、自分だけが生き残ってしまった罪悪感に打ちひしがれたジャックは自殺を決意。しかし、そのとき緊急時の避難場所の“砦”から歌声が聞こえてきて、死んだはずのジェーン、ビリー、サムが姿を現す。それは幻なのだが、この瞬間から耐えがたい心の傷を負ったジャックは現実を逸脱し、兄妹4人が仲むつまじく暮らす“架空の日常”を生きるようになる。

“6ヵ月前”以降に仕掛けられたトリックとは?

上記で解説したように、ジェーン、ビリー、サムは屋根裏部屋で父親に惨殺された。つまり“6ヵ月後”以降に登場する彼ら3人は、ジャックの脳内だけに存在する幻想だったのだ。ジャックはその秘密を守るために、母親の病気を口実にして恋人のアリーさえも屋敷から遠ざけていった。劇中では外界からの唯一の訪問者である弁護士のポーターを、兄妹4人が協力し合って追い返そうとするように描かれているが、実際にポーターと対面したのはジャックだけ。のちに医師から多重人格と診断されるジャックは“ひとり4役”を演じていたのだ。

そして4人は「鏡を覗いてはならない」という掟を守って暮らしているが、それはジャックが自分自身に課した掟である。なぜなら、もしもサムになりきっているときに鏡を見てしまったら、当然そこに映っているのは“サムを演じているジャック”であり、その途端にジャックは現実に引き戻されてしまう。中盤、サムが母親の部屋でクローゼットの鏡の中にシーツを被った“オバケ”を目撃するシーンがあるが、もちろんそのオバケの正体はジャックである。

このように涙ぐましいほど細心の注意を払い、恋人アリーの存在を心の支えにして“架空の日常”を生きているジャックだが、危機に直面すると激しい頭痛に襲われ、しばしば気絶することもある。特に「屋根裏部屋に近づいてはならない」という掟に背いて忌まわしいその場所に近づくと、ジャックの混乱は頂点に達する。屋根裏部屋には妹と弟たちの死体が放置されたまま。しかも、そこからは不気味な物音が聞こえてきて、すでに死んだと思われた父親が生きているかもしれないという“不都合な事実”が、いっそうジャックを苦しめるのだ。

劇中には、すべてがジャックの幻想であることを、観客に仄めかすような描写もさりげなく盛り込まれている。例えば中盤、臆病で寂しがり屋のサムが、砦の中でジャックに「ママのところに僕も行きたい。ひとりぼっちで隠れているのは嫌だ」と訴えるシーン。このサムのセリフは、本当はひとりぼっちで屋敷で暮らしているジャックの苦悩を代弁しているようにも読み取れる。ひょっとすると、こうした暗示的な描写によって「何かがおかしい」と気づき、本作のトリックを見抜いた勘の鋭い観客もいるかもしれない。

このように『マローボーンの掟』のどんでん返し=衝撃の真実は、いわゆる妄想オチのバリエーションのひとつだが、すべての真実を知った後でリピート鑑賞してみると、本作が実に繊細かつ緻密に作られていることに驚かされる。これは架空の幸せに満ちた“僕らの物語”を紡ぎ続けようとしたひとりの若者を主人公にした、このうえなく恐ろしくも切ないスリラーであり、はかない美しさに満ちたダーク・メルヘンでもあるのだ。

マローボーン家5つの掟『3』屋根裏部屋に近づいてはならない

キャスト

スタッフ

監督・脚本

セルヒオ・G・サンチェスSERGIO G. SÁNCHEZ

1973年、スペイン・オヴィエド生まれ。ギレルモ・デル・トロが製作総指揮を務めたJ・A・バヨナの監督デビュー作『永遠のこどもたち』(07)の脚本を担当。ある孤児院の忌まわしい過去を解き明かすこのホラー映画は世界的な成功を収め、ゴヤ賞では脚本賞を含む7部門を独占した。東南アジアで大津波に襲われた家族の実話に基づく『インポッシブル』(12)では、再びバヨナ監督とタッグを組み、ゴヤ賞脚本賞にノミネートされている。ホルヘ・トレグロサ監督作品『ザ・エンド』(12)、フェルナンド・ゴンサレス・モリーナ監督作品『Palmeras en la nieve』(15・未)の脚本も手がけた。これまでに『7337』(00・未)、『Temporada baja』(03・未)という2本の短編とTVムービー「Las manos del pianista」(08)を監督した経験があり、本作が劇場映画の監督デビュー作となる。

製作総指揮

J・A・バヨナJ.A. BAYONA

1975年、スペイン・バルセロナ生まれ。カタルーニャ映画・視聴覚学校を卒業し、CMとミュージック・ビデオを手がける。監督デビュー作『永遠のこどもたち』(07)でゴヤ賞14部門にノミネートされ、新人監督賞など7部門を受賞。続く『インポッシブル』(12)もゴヤ賞14部門の候補となり、監督賞を含む5部門を受賞した。2014年にはTVシリーズ「ナイトメア ~血塗られた秘密~」のふたつのエピソードの演出を務め、長編3作目のダーク・ファンタジー『怪物はささやく』(16)ではゴヤ賞9部門を独占した。最近では、アドベンチャー超大作のシリーズ通算5作目となった『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(18)のメガホンを執り、非凡な演出力を改めて証明したことも記憶に新しい。

マローボーン家5つの掟『4』血で汚された箱に触れてはならない

近年の傑作ホラー映画に共通する「家族こそが最も怖ろしい」というテーマを容赦なくつきつめた作品。
一見すると古き良き牧歌的な家。
しかしその壁の向こう、閉ざされた屋根裏、隠された鏡の奥におぞましい「家族の暗闇」がひそんでいる。

歯のはえた子ども人形は置かない
※不吉とされている※雛人形など、大人の設定の人形は大丈夫

——吉田悠軌さん
オカルト研究家

ある掟を守りながら美しい楽園で死体と共に暮らす異様な家族の在り方から成る本作。悶々とした不気味さや謎を独特の雰囲気で語りながら顔を出していく家族のその“形”があまりに悍ましくそして切ないセンセーショナルな展開が貴方を手招きして待っている。

マジの心霊体験からシャワーを浴びるときは全力で歌います

——共食いゾンビさん
映画ライター

21世紀に入り、目を見張る作品と優れた映画人を次々と世界に送り出してきたスペイン映画界。映像のみならず卓越したストーリーテリングに思わず唸らせる本作は、人の心と絆を繊細に投影した、スパニッシュ・スリラーの傑作だ!

——鷲巣義明さん
映画文筆家

幽玄な雰囲気の心霊ものかと思いきや、意外にも直球気味な描写もある気の抜けないホラーだ。癖のある女優ミア・ゴスとアニャ・テイラーも勿論はまり役。どんでん返しにミステリー要素もある現代的な恐怖映画

猫がトイレを使った際、一番そばにいた者が即掃除する。

——真魚八重子さん
映画評論家

人間がいちばん怖いのは人間。だが癒やしや希望となるのも、また人間。
J・A・バヨナ作品の右腕的存在だった新人監督が、「家族」という濃密な共同体のコアに迫るリアルな寓話を描いた。
哀切美に満ちた傑作だ。

鍋には牡蠣が必須!

——森直人さん
映画評論家

現実と幻影の境界が曖昧になる。あなたが独りでいるとき、あなたが見ている世界が現実であると誰が証明できるだろうか。
これはホラーではない。人間の業がつくり出した悲劇だ。

毎月一日には白蛇に卵を捧げる

——龍國竣さん
書肆ゲンシシャ店主

人間を超えた世界と人間の心の中の世界、本当に怖いのはどっちだ、とハラハラしながら迎えたラストに度肝を抜かれた。

——香山リカさん
精神科医

正体のわからない恐怖が不気味さとなって好奇心を掻き立てられ矛盾した興奮を感じました。
幸せそうな時間と不安や恐怖を感じる時間が波のように押し寄せてきて一筋縄ではいかないリアルさがありました。

起きたらベッドメイキングをする

——荒井レイラさん
女優、モデル

まさかの展開に背筋を凍らせたり、壮絶すぎる運命に目を背けたくなったり。それでも、生きる人たち。人の運命とは……。心の居場所とは……。見守ることしかできない自分でしたが、必ず最後に愛は勝つ、と呟きたくなりました。

——星野概念さん
精神科医

ホラーの名産地スペインから、また新たな名作が生まれました。固い絆で結ばれた4兄妹たちの姿が胸を打つ。ホラー要素だけでなく、ミステリーとしても家族のドラマとしても優れた素晴らしい作品です。

——人間食べ食べカエルさん
人喰いツイッタラー

情緒的な映像に引き込まれ、油断してたら頭をガツンとやられました!衝撃的。愕然。観るときは注意を払ってよく見てください。これ以上は、何も言えません!

——レイナスさん
ホラー通信 ライター

とても美しくて怖くて、とても巧みで、そして切ない、愛おしい。観ていない人に多くは語れない。観た人とは何時間でも語り合いたい。——そんな傑作である。

——綾辻行人さん
作家

スリラー小説の様な叙述トリックを映像で見事に表現していることに驚嘆。トリックのヒントも映像を”ある掟”に従わせることで提示されており、あえて邦題に”掟”という言葉を追加したセンスも含めて素晴らしい。

使用済みデンタルフロスを排水溝に流すな!(詰まるだろが!)

——ナマニクさん
映画ライター

半世紀前のアメリカが舞台のスペイン映画という点は忘れていい。
近い将来、『マローボーン家の掟』を想起させるような事件が、この日本で起きるだろう。

カエルを絶対に交通事故に遭わせてはならない。
さもなければ不幸になる。

——大島てるさん
事故物件サイト管理人

謎めいた掟を胸に、どんなときも肩寄せあう兄妹が我がことのように愛おしい。
彼らの澄んだ瞳を通して誰の心にもある郷愁が立ちのぼり、その風景のなかに幽霊がいる。
過ぎた時間を焼きつけた、切ないまでの幽霊が。

虫かご満タンになるまで捕まえない
※野原の昆虫を際限なく採取してくる子供だった為

——山崎圭司さん
恐怖映画研究家

僕は今まで七軒の事故物件に住んできたけれど、
ここまで不気味で謎に満ちた“いわくつき”には出会ったことがない。
逃げ場のない恐怖に立ち向かう兄弟たちの姿には、大変勇気をもらいました。そして怖い。

一生事故物件に住み続け、幽霊を撮影すること

——松原タニシさん
事故物件住みます芸人

彼らが守ろうとした世界のなんと恐ろしく、美しいことか。作品を覆っていた恐怖が一変するクライマックスに映像でしか表現できない感動があった。巧妙に仕組まれた演出は、見終えた瞬間、見返したくなる。

早寝早起き

——松江哲明さん
ドキュメンタリー監督

あのスパニッシュ・ホラーの傑作「永遠のこどもたち」以来の衝撃と感動!
家族の罪と罰、愛と絆を描く。ホラー映画が、恐怖を与えるだけの、ひと夏の消費材ではなく、我々現代人の光と闇を映し出す“鏡”であり、永遠に残る人生の糧であることを、天才J・A・バヨナとセルヒオ・G・サンチェスの名コンビが再度、教えてくれる。

——小島秀夫さん
ゲームクリエーター

家族は最も小さな共同体であり、小さな国家である。
そこには独特の習慣や掟がある。それを破る者には恐るべき天罰が加えられる。家族愛は、憎しみと猟奇の二重奏で表現されるものだ。

なぜか、毎晩母親が風呂場の洗面器に水をたっぷり貼っていた。
家を建て替えた時、その奇妙な儀式はなくなった。

——山口敏太郎さん
オカルト作家

兄弟に忍び寄る影の、あまりに暗いこと。ある“秘密”が明かされ、あの楽しい時間も?あの不穏な空気も?と頭の中で物語を巻き戻す。一縷の望みと呪縛の混雑するラストは不思議とあたたかい。

テレビのチャンネル権はなぜか8歳の娘のもの。

——豊田エリーさん
女優

一体この作品はホラーなのか? サスペンスなのか? ヒューマンドラマなのか?
最後にその「答え」が明かされるまで、まったく油断ができない。
『アザーズ』『永遠のこどもたち』の系譜に連なる、スペイン製スリラー映画の秀作。

——宇野維正さん
ライター

本作の主役は朽ちかけた屋敷だ。いたるところ闇をはらみ、住人の心を蝕んでいく。屋根裏部屋には「おぞましいもの」「見たくないもの」がひそんでいる。
天井から響く物音。鏡に映りこむ何か。悪夢と現実のあわいを往来する暗黒の群像劇。

子供のブロックを床に放置してはならない。

——名梁和泉さん
作家

観終わった瞬間の自分が、どぎまぎしてて面白かったです。ラストの15分は本当に一瞬。
マローボーン家の謎が解き明かされてゆく迫力に実が離せず怖さを忘れてスリルを楽しむ自分がいた。
すぐにもう一度見たい映画です。

人が嫌がる事は絶対にしない!
自分は自分。めそめそしない。

——柴田紗希さん
モデル

構成がまとまっていて非常に見やすい映画でした。
後半になって物語が動いていくのが気持ちよく感じました。
前半の文学作品的な展開はホラー風味ではありますが、後半は一転サスペンスで、急に物語に引き込まれます。
最後もハッピーエンドの爽やかさがありました。
4月12日(金)より全国の劇場で公開だそうです。

——島村ゆにさん
心霊現象研究家

真実と虚構の境目が愛憎によって超常的に歪んでしまっても、守り抜けるか。
人間の最もプライベートな秘密に深く立ち入っても、愛し通せるか。家族を、恋人を、自分を。
精神的苦痛すら覚える切なく愛おしい家族の物語。

——クリス-ウェブ 佳子さん
モデル・コラムニスト

『マローボーン家の掟』は全米13日の金曜日公開作品の中で
一番強烈で恐ろしい映画である

David Edelstein / New York Magazine/Vulture

いくつもの練られた仕掛けや
秘密を紐解くため
に繰り返し観たくなる映画

Shelagh Rowan-Legg / Screen Anarchy

ジャンルにとらわれない
センセーショナルな作品
巧みな展開が続く複雑な迷路のような物語に魅了された

Joe Lipsett / Bloody Disgusting

サンチェス監督は、外科医のような緻密さで
耐えがたいほどまでに恐怖心を煽りながら、
心に残る成長と初恋と家族の物語を完成させた

Travis Hopson / Punch Drunk Critics

スペインの名脚本家セルジオ・G・サンチェスが
優れたゴーストストーリーで監督デビュー
多様な恐ろしさを味わえる贅沢な作品!

John DeFore / Hollywood Reporter

4人兄妹の俳優たち、特にミア・ゴスと
チャーリー・ヒートンが素晴らしい
あっと驚く結末に、
涙がこみあげ、心が打ち砕かれる

Sara Michelle Fetters / MovieFreak.com

抒情的で不気味。
監督たちの手腕に敬服
せざるを得ない!

Geoffrey Macnab / Independent (UK)

秀逸なキャスティングと
派手なぞくぞくするサスペンス
よりも濃密
な作品!

Dan Jolin / Empire Magazine

マローボーン家5つの掟『5』〝何か〟に見つかったら砦に避難しなくてはならない